診療看護師は看護業務だけでなく必要に応じて患者に対して医療ケアを行う事もあります。患者に直接向き合って診療を行う事になるため、患部の状態や症状を正確に把握する健康アセスメント能力が重要です。ヒアリングによって得られた情報と医療的知見に基づいた判断から、適切な処置を施します。医療技術の世界は日進月歩であり、現場に最新機器が導入される機会も少なくありません。そうした最新機器の情報や取り扱い方に対してアンテナを張り続ける情報収集能力も重要視されています。IT化が進んで患者のさまざまな個人情報が電子化されている事を考慮すると、プライバシー保護に対する人一倍の意識と適切な管理能力も求められるでしょう。診療看護師は実践的な医療知識を備えた看護師としてチームで頼りにされる立場にあります。リーダー格として現場で指示を出す役目を担う事も多いので、看護業務全体を見渡してマネジメントするスキルが求められるでしょう。効率的な人員配置や業務を割り当てる論理的思考力はもちろんの事、他職種や医師との情報共有を円滑にするコミュニケーション能力も大切です。また、日本看護協会では「協働する力」「意思決定を支える力」「ニーズをとらえる力」「ケアする力」の4つを看護実践能力の核として提言しています。診療看護師はこれら4つのポイントをしっかりと押さえた上で、現場における看護ケアのお手本となる事が求められるポジションでもあるのです。ちなみに、診療看護師に必要なスキルについては【診療看護師を目指して《NPキャリア》】というサイトでも取り上げられていました。