診療看護師と特定看護師や海外の資格の違いとは

診療看護師になるには、看護師として5年間の実務経験を積み、2年間大学院で専門講座の受講と実習を積む必要があります。その上で認定試験に合格することで、診療看護師になれます。診療看護師の役割には、医師が事前に作成した手順書によって実施する特定行為と、医師からの直接指示により実施する相対的医行為(腹腔穿刺・気管内挿管・手術助手など)があります。ただ、高度な処置ができるというだけでなく、疾患に対する基礎知識や治療内容などについても専門的に教育を受けているので、患者の病状によっては検査や処置を行うことも可能です。主にアメリカにおけるナース・プラクティショナーについて説明します。一定の看護経験を積んだ看護師が、専門職大学院で必要な学位を取得し、試験に合格すると、ナース・プラクティショナーになれます。医師の補助の他にも、過疎地ではプライマリケアの主体になっていることもあります。その分野は小児・消化器・腫瘍・女性の健康など多岐にわたります。日本の特定看護師は、通常の看護師が行う21区分38行為の各分野の高い知識と技術を指定機関で学び、修了認定を受けるとなれます。診療看護師と同様に、医師が作成した事前の手順書があれば、診療の補助を行えます。アメリカのナース・プラクティショナーと日本の診療看護師の違いは、ナース・プラクティショナーは診断・診療や薬の処方までも行えることです。その位置づけは、医師と看護師の中間にあります。一方で診療看護師と特定看護師の違いは、医師の直接の指示を受けて、上記の相対的医行為を行えることにあります。